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母子関係障害という病気 No.2 

深刻な男の子


☆母子関係障害という病気

今、フランスでは「母子関係障害」という母子の屈折した関係が、一つの病気として取り上げられ、ケアされていますが、日本でもそうした傾向はふえつつあります。

 “母子カプセル”という表現で、自宅の狭い空間に幼い乳幼児と共に孤立して生活している母子の姿が目立ってきたのは、私が保母をはじめてしばらく経った、今から30年ほど前にさかのぼります。昭和14年生まれの私の世代が産みだした赤ちゃんとお母さんの間には、起こりえない状況が徐々に現れてきました。お母さんが家の外
で働くのが当たり前の時代となり、鍵っ子対策として学童期にも保育が必要になってきた頃から、時期を同じくして離婚が増え、また児童に対する家庭内暴力などが目立ち始めました。

そして今、若いお母さんは、母乳哺育を取り入れる環境や認識が無いままに、妊娠出産という現実の真只中に立たされています。赤ちゃんはどの動物もより自然な行為として、お母さんの乳房に吸い付く本能を持ち、肌の接触を充分して成長します。人間の赤ちゃんも、他の哺乳類の動物の赤ちゃんと同じく、お母さんの膝の中で五感を通して安心感を育んでいきます。

しかし、現代社会では、核家族になってしまった家庭でも、少子化の影響のある学校でも、こうしたいのちを生み育てる過程についてはなにも伝わっていきませんし、セックスについては、いきなりビニールで封印されたアダルトな雑誌などから情報を貰い、いのちのふれ合いの大切さを学ぶ事も少なくなっています。
シャボン玉


☆3歳児の男の子あっちゃんのことが思い出されます。

真夏の料理教室のある日、「先生、あっちゃんが私と視線を合わせてくれないんです。3年間も一緒に暮らしているのにどうして?」と、問いかけてきたお母さんがいました。

初めて来られた時、お母さんは数時間にわたって話し続けました。私は何故このような母子関係になってきたかを知ろうと思い、辛抱づよく聞きました。

妊娠中に毎日1リットルの牛乳を飲み続けたこと、出産時に子宮口が開かず、カンシ分娩の難産だったこと、オッパイをあげる前に糖水を飲まされたこと、母子分離の病院管理体制で産後を過ごしたことなどから、お母さんとあっちゃんの間には、出産、母乳児という当たり前の流れがスムーズにできなかったようです。

この出産時のトラブルから、お母さんはそれを取り戻そうと育児に力をいれ、いろいろ考えながら頑張ったけれど、言葉を話さない、目をあわせないあっちゃんに、とほうにくれたようです。夢中で話すお母さんの姿は、何故あっちゃんが自分と視線を合わせないのか、何故ことばを話さないのか…その理由を知りたい一心だったように思いました。

ところでこの時、私はお母さんが話している間に、あっちゃんのとった行動に驚きました。お母さんの死角に入り、お母さんが自分の存在を忘れて夢中になって話している間に、目の前のごま塩を大量に旨そうに夢中で舐めていたのです。

「お宅のお子さんはナトリウム不足ではありませんか?」と聞くと、「もう4ヶ月も前にお医者さんに言われたけれど、子どもには塩気は必要ないと言われたので与えなかった」という返事でした。

そこで、動物性食品が大事と思いこんでいるこのお母さんに、「塩気は血液の恒常性を保ち、脳からの指令である電気刺激を身体全体に送って、順調に生育していくために、大切なミネラルを豊富に含んでいる」ことを納得してもらいました。

その後、あっちゃんとお母さんは、母子教室や料理教室に数回見えました。その間に、聴覚のチェックをし、舌小帯の手術をしながら、食事をミネラルを摂ることと穀物菜食にできるだけ近づけることを通して、母子関係の回復をはかりました。

舌小帯の手術については、お父さんが先ず自分の舌小帯を切ってから、あっちゃんに話しをして、不安感を取り除いてあげてから、あっちゃん自身が手術で治す事を受け入れてくれたそうです。

しばらくして、あっちゃんの人差し指が一本しっかりと立ちあがって「指差し呼称」が出来てきました。言語野の発達が進んで、自然に発語できるように準備が整ったのです。

そして、5ヵ月後のクリスマス会に現れたあっちゃん母子は、別人になっていました。玄関で、お母さんの陰に隠れて恥ずかしそうにしているあっちゃんとお母さんの姿は、とても自然でした。そして、あっちゃんの口からは、たくさんのセンテンスが溢れてきて、待ち受けていた他のお母さん達もみんな驚きの声を上げました。あっちゃんは、近くの保育園で同世代のお友達とすっかり打ち解けて園生活を送っている、とお母さんは嬉しそうに語ってくれました。

この短期間の奇跡の様なあっちゃんの変化は、ご両親が力を合わせ、食生活を初めとして、日常のあっちゃんとの関係をみなおしていったことによると思います。
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